2010年01月25日

技術力ってなんなの?

ドラゴンボールというマンガに「スカウター」っていうのがあるんですけどね。
このSFチックなモノクルを通してみると、対象の戦闘能力が数値で表される、と。


「戦闘力たったの5か・・・ゴミめ・・・」

なーんて言われちゃったりするわけです。
ぼくは常々これの技術力版があったらイヤだなーと思ってるんです。

「技術力たったの5か・・・ゴミめ・・・」

とか言われたらもう立ち直れないYT@ゼロファクトリーです。('A`)


さて。
@ITにこんなコラムがあったんだそうです。

技術立国への復活: 「なぜ、IT技術者が人気職種でなくなったのか?」

技術者の皆さんは十二分に理解していることではありますが、できのいい(明確な基準はありませんが)技術者と、そうでない技術者とでは仕事の出来に関して、質量共に10倍、20倍、いやそれ以上の差があることがあります。しかしながら、その仕事の対価は倍どころかあまり差が無いのが現実です。
(中略)
もちろん、業界のすべての人が、とは申しません。しかし業界の中の人でも、技術者たちの仕事がどのような仕事なのかを理解していない方々は、プログラマは一番技術力が低い人と思っています。その証拠に、月単位でPM@100万円、PL@80万円、SE@70万円、PG@55万円の単価テーブルを使っていた企業がたくさんありました。いまは不景気やデフレの市況下で、とてもとてもこのような単価は望めませんが、でも単価の順位は変わりません。
(中略)
プログラマほど技術力の差が明確に出ます。したがって、プログラマの技術力の評価を正しくすることは、さほど難しくないとわたしは考えておりますが、初対面の技術者を業務経歴書や聞き取り調査だけで的確に技量を把握することは簡単ではありません

ああー・・・。
痛いトコ突きますなぁ。('A`)
この技術力の定量化っていう問題は、なかなか底が深いというか、難しいですね。

ぼくは良い技術者が報われなくなった、あるいは報われにくい状態になったのは、このITぎょーかいにおける「開発作業の平準化」と「ゼネコン体質化」が進んだからではないかなぁ、と思うのです。
そこにはちょっぴり「技術の定量化」という問題もかかわってはくるとは思います。
が、たぶんそれは枝葉の問題と思います。


1)開発作業の平準化
こういう処理は○○さんじゃなきゃこなせないよねー、という状態は企業にとって非常によろしくないのです。
○○さんも、そうでないひとも、人間が1日に与えられる時間は等しく24時間ですから。
第一、〇〇さんが交通事故で入院したら「こういう処理」が誰もできない、では困る。
なんとかして、すべての工程を「まぁ誰でもどうにかこなせる」というレベルにフォーマット化しなくてはならないわけです。

そうするとどうなるか。
「あたしが死んでも代わりはいるもの」じゃないですけど、プログラマー諸氏の労働価値がどんどん下がっていき、当然単価も下がる。買い叩かれて労働時間も増える。
フォーマット化された内容以上の成果を出しても「余計なことすんな」とばかりに否定されれば、そりゃやる気が失せるってもの。
日本のIT企業がイマイチ、欧米に比べて盛り上がってないのは、このへんが原因かと思います。
こういう没個性化現象はいかにも日本人的ですね。(悪い意味で

2)ゼネコン体質化
日本でITが盛り上がってた当初から実はこの問題はあったんです。
個人事業主レベルでも「いかにして楽してナカヌキをやって逃げ切るか」ばっかり考えてるひと多かったですもんねー。
企業なら推して知るべし、です。
現在でもこれは変わってないでしょう。

大手SI屋が政府や大企業から億単位で受注→2次請け、3次請け・・・と間を抜かれていき→数百万規模の案件になって最後の受注者が泣く泣く開発→プログラマーKAROUSHI

・・・ほんともぉーハゲタカみたいなのがどこにでもいますからね!
喰うか喰われるか、みたいな殺伐とした雰囲気がいいんじゃねーか・・・って全然よかぁない。
こういうのがなきゃ、日本のITぎょーかいで働く諸兄も、「ITドカタ」なんて言われずにすんだのになぁ。
「お客さん」が直接見えない仕事ちゅーのは、やっててもつまらんと思うんですがねぇ?


日本には古来より腕の良い職人を大事にしよう、敬意を払おう、という習慣があるにも拘わらず、この状態はいったいなんなんですか。
もぉーほんともどかしい。
PMにせよ、PLにせよ、SEにせよ、全部プログラマーができることじゃん。
それをわざわざ上流だの下流だのに分けたり、人月いくらいくらとかいう風潮はいかにもナンセンスだと思うんですが、他のプログラマー諸氏はいかがですかねぇ。


ちなみに、ウチの会社は中小零細ですが、下請けで仕事することはないので、上記のようなゴタゴタはないですし、ドナドナをBGMにして売られることもないです。
まぁ基本的には実力相応に評価されるんではないですか。
その代わり、ウチの社長のワケわかんない仕様説明を苦労してシステムに仕上げるという作業があるのですが・・・(笑)

Posted by YT@ゼロファクトリー : 1/25 | コメント (5)

コメント

» 好鈴 さんからのコメント

こんにちわ。ドナドナをBGMに売られたり、売られた先で「うちに就職するか契約終了か」と脅しをかけられたりする派遣PGですw
本社と派遣先の間で板に挟まれて圧縮されてましたが、現場上長が「この人必要だから」と、救ってくれました。でも単価は上がりませんw

僕は、開発作業の平準化が発生したのは、質の悪いプログラマーの大量生産の結果だと思ってるんです。
プログラマを育成する専門学校やスクールの質は、ピンからキリまでありますが、たちの悪いところだと、1週間程度で詰め込み教育をして、ほとんど実践教育を行わないまま「はい卒業です。あなたは立派なプログラマー」とか言ってくれちゃったりします。もちろん、向上指向の高い人は納得しません(自分がレベルが低いことを知っている)が、納得しちゃうのが会社側。
しかもさらにたちの悪いことに、経歴を偽装して、未経験のはずなのに「経験うん年」とか書いて派遣先に売り込んできたりします。
で、派遣先ではそれが嘘かどうかは分からないわけなので、作業を平準化しておいて「誰でもできる」状態にしておかないと、個々人のスキルに任せておくととんでもないモノが出来上がってくるわけです。

僕も、低レベルなプログラマを下に付けられたこともありますし、低レベルなプログラマの下に付いて苦労したこともありますし、低レベルなプログラマの作ったものを引き継いで泣きそうになったこともありますし、自分自身、経歴詐称でドナドナされそうになったこともあります(社長と大喧嘩した挙句、辞めてやりましたよ)。
今いる現場の派遣にも、経歴詐称させられてる人がいます。その人は有能なんで、結果オーライなんですけど。

2番目のゼネコン化も、ほんとその通りだと思いますが、要は会社の体質ですよね。質の悪い経営者が増えちゃったんですかねー・・・
それとも、顕在化しただけなのでしょうか・・・

Posted on 2010年01月26日 12:29
» YT@ゼロファクトリー さんからのコメント

おお!派遣先から「ウチ来ない?」と誘われるのは優秀な証拠なのに!
現場の厳しさを知るPGさんからのコメントありがとうございます。

> 開発作業の平準化が発生したのは、質の悪いプログラマーの大量生産の結果だと思ってるんです。

なるほどー。そういう逆の見方もありますよね。
平準化が原因で質が悪くなったのではなく、質が悪いから平準化せざるを得なくなったと。

> それとも、顕在化しただけなのでしょうか・・・

だと思いますねぇ。
そこで搾取できるのに、しないなんて勿体無い!みたいな。
あんまり技術者喰い物にすると自分に跳ね返ってくるよーん♪とか言ってみたい・・・orz

Posted on 2010年01月26日 13:11
» 好鈴 さんからのコメント

>開発作業の平準化
卵が先か鶏が先か理論は展開できますよ!
・PGの質が落ちたから平準化して誰でもできるようにした。
・平準化して創意工夫が必要無くなったので新人が育たなくなった。
・応用の利かないPGが育つので手順を平準化しないと(ry

どっちが先でも、どーでもいーんですけど、悪循環してる気配はありますね・・・orz
いるところにはいるんですけどねー、有能な技術者。
でも、単価が僕より低かったりするから、非常に不思議です。

僕の友人は「団塊の世代をいっしょくたにして、有能な技術者まで切ったからこうなったんだ」と言ってます。

Posted on 2010年01月26日 15:26
» YT@ゼロファクトリー さんからのコメント

> 平準化して創意工夫が必要無くなったので…

ここ激しく同意です。
よくプログラマーは「車輪を作るな」なんて言いますよね。
で、右へならえでフレームワークとか便利なもん使いたがりますけど、逆じゃねー?って思いますね。

フレームワークがやってることは理解してるし、同じことは自前でも書けるよ!でもめんごくさいしこっちのがよくできてるからフレームワーク使うんだよ!なら分からんでもないですが。

技術者は日々精進がいるキツイ職種ですけど、労働環境が悪いとそんな気力も起きないですよね。
日本のプログラマーが元気になるようなギョーカイになって欲しいもんです。エイエイオー( ゚д゚)

Posted on 2010年01月26日 16:09
» まよ(ビーグレン体験中★) さんからのコメント

私も立ち直れないかも‥です(>_

Posted on 2010年02月08日 10:34

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